骨折|松本市の整形外科|鈴木整形外科

院長ノート DOCTOR-NOTE

骨折

骨折とは

骨折とは、骨が外部からの衝撃や圧力によって折れたり、ひびが入ったりする状態を指します。骨折は一般的に完全に骨が折れた状態をイメージされることが多いですが、骨にひびが入っただけのものや骨の一部が欠けたり、陥没したものも「骨折」に含まれます。骨折は身体のどの部位でも発生しうるもので、生活習慣やスポーツ活動、事故などによってさまざまな状況で起こる可能性があります。骨折が疑われる場合、適切な診断と治療を早期に受けることが、回復を早め、長期的な合併症を防ぐために重要です。

症状

骨折の主な症状としては、折れた部位に強い痛みが発生することが挙げられます。また、骨折部位が腫れたり、変色(皮下出血)したりすることもよく見られます。患部の動きが制限されることが多く、例えば腕の骨が折れた場合にはその腕を動かすことが困難になります。さらに、骨折した骨が皮膚を突き破って露出することがある「開放骨折」では、激しい痛みとともに感染のリスクも高まります。症状の程度は、骨折の種類や部位、損傷の程度によって異なりますが、骨がずれた場合には患部が不自然な形状になることもあります。

原因

外傷性骨折

骨は非常に強靭な組織であり、大きな衝撃が加わっても通常は耐えることができます。しかし、骨の強度を超える強い力が加わると、骨が完全に折れたり、ひびが入ったり、粉々になることがあります。
外傷性骨折には、皮膚が破れて骨が外に露出する「開放骨折」、骨が複雑に砕けた「粉砕骨折」、骨がずれずにひびだけが入る「不全骨折」などがあります。

病的骨折

病的骨折は、骨の強度が低下している場合に発生します。たとえば、骨粗鬆症や骨腫瘍(原発性や転移性)などの疾患により、骨が弱くなると、通常では折れることのない軽い衝撃や転倒でも骨折することがあります。このような場合、病気が原因となって骨が折れやすい状態になっているため、特別な外力が加わらなくても骨折が発生することがあります。

疲労骨折

健康な骨であっても、特定の部位に長期間にわたって繰り返し負荷がかかると、骨折することがあります。このような骨折を「疲労骨折」といいます。スポーツでの激しい反復動作や、ジャンプやランニングなどの持続的な運動が原因で骨に小さな亀裂が入ることがあります。 疲労骨折が起こりやすい部位には、脛骨(すねの骨)、中足骨(足の指の付け根)、腓骨(すねの外側の骨)などがあります。また、腰椎(腰の骨)、大腿骨(太ももの骨)、恥骨(足の付け根の骨)でも疲労骨折が見られることがあります。

特に、陸上競技、体操、テニス、バスケットボール、野球などのスポーツを定期的に行う方や、重い荷物を繰り返し運ぶような仕事をしている方は、疲労骨折のリスクが高いと言われています。また、スポーツを始めた後に急激に負荷が増える時期(例:新学期が始まって数か月後の6〜7月頃)には、特に注意が必要です。

診断

特に、陸上競技、体操、テニス、バスケットボール、野球などのスポーツを定期的に行う方や、重い荷物を繰り返し運ぶような仕事をしている方は、疲労骨折のリスクが高いと言われています。また、スポーツを始めた後に急激に負荷が増える時期(例:新学期が始まって数か月後の6〜7月頃)には、特に注意が必要です。

問診・触診

問診では、患者の骨折の経緯や痛みの状況について詳しく聞かれます。例えば、転倒した瞬間やスポーツ中の動作で痛みが発生したか、また痛みが増す動作や状況などが確認されます。次に、医師は触診を通じて、骨折部位の腫れ、変形、痛みの程度をチェックします。場合によっては、可動域の確認や圧痛の有無を評価し、骨折の可能性が高いかどうかを判断します。

画像診断

骨折の正確な診断を行うためには、画像診断が不可欠です。まず一般的にはレントゲン検査が行われ、骨の状態を確認します。レントゲンでは骨折の部位、骨のずれ、骨のひびなどが確認されます。しかし、骨折の種類や位置によっては、レントゲンだけでは詳細が把握しにくい場合があり、その際はCTスキャンやMRIが追加されることもあります。CTスキャンでは骨の断面を詳細に観察でき、複雑な骨折や細かい骨の損傷を確認するのに適しています。MRIは骨だけでなく、周囲の筋肉や靭帯、神経の状態を確認するのに適しており、特に骨折が神経に影響を及ぼしているかどうかを調べるのに有効です。
当院では、MRI・CTは出来かねますので必要に応じて、近隣の関連病院である信州大学病院、相沢病院、丸の内病院に紹介させていただきます。