急性腰痛症(ぎっくり腰)|松本市の整形外科|鈴木整形外科

松本・塩尻・安曇野地区で
整形外科をお探しなら当院へ

院長ノート DOCTOR-NOTE

急性腰痛症(ぎっくり腰)

急性腰痛症(ぎっくり腰)とは

急性腰痛症、一般的に「ぎっくり腰」として知られるこの状態は、突然の腰の痛みを特徴とします。特に重い物を持ち上げた際や、くしゃみ、姿勢の変化など、ちょっとした動作によって発生することが多いです。筋、筋膜性の痛みからくる場合や、椎間関節の炎症により発症する場合がほとんどです。痛みは突然強く感じられ、動けなくなるほどの苦痛を伴うこともあり、日常生活に大きな支障をきたす場合があります。

症状

急性腰痛症(ぎっくり腰)の主な症状は、腰部に突然現れる強い痛みです。
痛みは、局所的なものから広範囲にわたることがあり、以下のような特徴が見られます。

  • 突然の激しい痛み:腰に鋭い痛みが発生し、動けなくなることが多い。
  • 動作制限:腰を曲げる、立ち上がる、歩くなど、通常の動作が困難になります。
  • 筋肉のこわばり:痛みのために腰回りの筋肉が硬直し、さらに動きが制限されることがあります。
  • 痛みの放散:場合によっては、腰から臀部や脚にかけて痛みが放散することもありますが、これは坐骨神経痛を伴っている場合があります。

原因

急性腰痛症(ぎっくり腰)は、腰部に急激な負荷がかかることが原因で発症しますが、その背景にはさまざまな要因が絡んでいます。
以下に、主な原因を挙げます。

筋肉や靭帯の損傷

重い物を急に持ち上げたり、無理な姿勢で腰を使うことで、筋肉や靭帯が損傷することがあります。

椎間板の変性

加齢に伴い、椎間板(背骨の間にあるクッションのような組織)が劣化することで、腰にストレスがかかりやすくなります。

姿勢の不良

日常的に悪い姿勢で過ごしていると、腰部にかかる負担が増え、ぎっくり腰を引き起こしやすくなります。

突然の動作や外的要因

急に方向転換をしたり、冷えた環境で無理な動作をすると、筋肉が緊張し、腰痛を引き起こすことがあります。

診断

急性腰痛症(ぎっくり腰)の診断は、症状の発現状況や既往歴を考慮しながら進められます。まずは、以下の診断ステップを通じて原因を特定していきます。

問診・触診

問診では、患者の生活習慣や症状の現れ方、痛みの部位などが詳しく尋ねられます。具体的には、いつ痛みが発生したか、どのような動作を行った際に発生したか、過去に同じような症状があったか、などが主な質問です。また、既往歴や仕事での姿勢、日常的に腰に負担をかける動作についても確認されます。
触診では、腰の特定の部位に痛みが集中しているかどうか、または広範囲にわたるかを確認します。腰の筋肉が硬直している場合や、椎間板の損傷が疑われる場合など、触診によって詳細な判断が行われます。

画像診断

急性腰痛症(ぎっくり腰)は基本的には筋肉や靭帯の損傷が原因であり、通常は画像診断を必要としません。しかし、痛みが長引く場合や神経症状が疑われる場合、X線やMRIなどの画像診断が行われます。特に、椎間板ヘルニアや脊椎の異常が疑われる場合、MRIが有効です。また、骨折や腫瘍の有無を確認するためにX線が使用されることもあります。当院では、MRIは出来かねますので必要に応じて、近隣の関連病院である信州大学病院、相沢病院、丸の内病院に紹介させていただきます。