治療方法|松本市の整形外科|鈴木整形外科

院長ノート DOCTOR-NOTE

治療方法

坐骨神経痛の治療は、原因の疾患にかかわらず、まずは症状を和らげる対症療法が主体となります。
手術以外の治療(保存療法)を開始し、それらを十分に行っても痛みが良くならない場合や
尿や排便などに障害があらわれた場合には手術療法が検討されます。

保存療法(手術をせず、
まず最初に取り組む治療法)

ほとんどの坐骨神経痛は、保存療法で改善します。保存療法の主な目的は、痛みや炎症を抑え、神経の圧迫を取り除き、日常生活の動作を改善することです。

理学療法士による運動療法
(リハビリ)

当院の理学療法士(PT)による運動器リハビリテーションでは、筋力トレーニングやストレッチを行います。腰椎や骨盤周囲の動きを改善し、筋力を高め、腰椎や骨盤周囲の機能を回復させます。また、日常生活での動作指導を行い、再発防止のために正しい姿勢や動作を習得するお手伝いをします。
患者様一人ひとりの症状やニーズに合わせたリハビリプランを提供しています。理学療法士の専門知識を活かし、症状回復を目指します。腰や足の痛みや可動域の制限でお困りの方は、ぜひ当院へご相談ください。
具体的なリハビリテーションの内容としては、以下のようなものがあります。

ストレッチ
腰や太ももの裏側の筋肉の柔軟性を高めることで、神経の圧迫を軽減します。
筋力トレーニング
腹筋や背筋を鍛えることで、腰を安定させ、姿勢を改善します。
神経モビライゼーション
神経の滑走性を改善することで、痛みやしびれを軽減します。
薬の服用などで症状を
軽減する方法(薬物療法)

痛みが強い場合は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの痛み止めや、神経の興奮を抑える薬、筋肉の緊張を和らげる薬などを処方することがあります。また、炎症を抑えるために、湿布や軟膏を使用することもあります。
※非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
NSAIDsはアラキドン酸カスケードのシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することで、炎症の原因となる物質の生成を阻害します。(炎症の原因となる物質:プロスタグランジン類)

手術療法

坐骨神経痛の原因となる疾患には、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などがあります。これらの疾患に対して、保存療法で効果が不十分な場合や症状が重い場合には、手術療法が検討されます。

内視鏡下椎間板摘出術
適用:腰椎椎間板ヘルニア
概要:内視鏡を用いて、皮膚を小さく切開し、そこから神経を圧迫している椎間板を摘出する方法です。
椎間板切除術
適用:腰椎椎間板ヘルニア
概要:従来から行われている手術で、皮膚を大きく切開し、神経を圧迫している椎間板を切除する方法です。
内視鏡下腰椎椎弓切除術
適用:腰部脊柱管狭窄症
概要:内視鏡を用いて、椎弓や靭帯を切除し、脊柱管を広げる方法です。
後方椎体間固定術
適用:腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など
概要:椎間板を取り除き、スクリューとロッドで椎体を固定する方法です。

当院では、手術療法は出来かねますので必要に応じて、近隣の関連病院である信州大学病院、相沢病院、丸の内病院に紹介させていただきます。術後は医師と理学療法士が細やかな連携をとりリハビリテーションを行います。