腰椎分離症とは
腰椎分離症(ようついぶんりしょう)は、脊椎の腰部に位置する椎骨の一部が骨折することで生じる状態です。特に第五腰椎(L5)に発生することが多く、運動選手や重労働者に見られることが多い疾患です。この状態は、脊椎の安定性を損なう可能性があり、適切な治療が必要です。
症状
腰椎分離症の症状は、以下のようなものがあります。
- 腰痛:最も一般的な症状で、特に運動や長時間の立位で悪化します。
- 坐骨神経痛:腰から下肢にかけての痛みやしびれ。
- 動作制限:腰を動かすときの痛みや制限。
- 筋力低下:下肢の筋力低下や感覚異常。
原因
腰椎分離症の主な原因は、繰り返しのストレスや過度な運動によるものです。以下に代表的な原因を挙げます。
スポーツ活動
特に体操、重量挙げ、柔道、サッカーなど、腰に負担がかかるスポーツ。
遺伝的要因
椎骨の構造に遺伝的な弱点がある場合。
急性の外傷
重い物を持ち上げる際の急激な動きや転倒。
診断
問診・触診
まず、患者の症状や発生状況について詳しく問診を行います。次に、触診により痛みの部位や筋肉の緊張状態を確認し、必要に応じて神経学的検査を実施します。
※神経学的検査:脳、脊髄、および神経の機能を調べるために行われる一連の質問と検査
画像診断
正確な診断には画像診断が重要です。以下の方法が一般的に使用されます。
- X線検査
- 骨折の有無や骨の形状を確認します。
- MRI検査
- 椎間板や神経の状態を詳細に評価します。
- CT検査
- 骨の詳細な構造を確認し、骨折の程度を評価します。
当院では、MRI・CTは出来かねますので必要に応じて、近隣の関連病院である信州大学病院、相沢病院、丸の内病院に紹介させていただきます。