【松本市 ロコモ】テレビでよく耳にする「ロコモ」って何?いつまでも自分らしく歩くための第一歩
1. 院長挨拶
こんにちは!いつも院長ノートをご覧いただき、ありがとうございます。長野県松本市島立にある整形外科・リハビリテーション科「鈴木整形外科」院長の鈴木成典です。
最近、テレビやネットニュースなどで「ロコモ」という言葉を見聞きする機会が増えたのではないでしょうか。健康維持のために、ウォーキングやラジオ体操などの運動を日課にされている方も多いと思います。しかし、年齢を重ねるにつれて、以前は当たり前にできていた動作が少しずつ難しくなってきたと感じることはありませんか?
たとえば、日々の生活の中で以下のようなお悩みを感じていらっしゃる場合は、少し注意が必要かもしれません。
・「階段を上るのがきつくて、手すりがないと不安に感じる」
・「椅子から立ち上がるまでに時間がかかる」
・「家の中のちょっとした段差で、つまずきやすくなった」
その気になる症状、実は「ロコモ」が原因かもしれません。
ロコモは、加齢に伴う筋力の低下や関節の変化によって起こりやすく、普段から運動を心がけている方でも、気づかないうちに進行していることがあります。だからこそ、早めに適切な対応をすることが大切です。
当院の専門的なリハビリやケアを通じて運動機能の維持や向上のサポートをいたしますので、まずは当院へご相談ください。一人ひとりの体の状態に合わせた適切なケアを行いながら、あなたらしい生活を長く続けられるようしっかりとサポートいたします。改善に向けて一緒に取り組んでいきましょう。
①ロコモの原因とメカニズム
ロコモとは、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」の略称です。私たちの体は、骨、関節、筋肉、神経などが連携して体を動かしており、これらを総称して「運動器」と呼びます。加齢に伴って骨がもろくなったり、関節の軟骨がすり減ったり、太ももやふくらはぎなどの筋肉量が減少したりすることで、この運動器の働きが低下した状態がロコモです。運動器が衰えると、立つ、歩くといった日常の基本的な動作が難しくなり、転倒しやすくなるなど、生活の質に影響を及ぼすことがあります。
②ロコモのセルフチェック項目
ご自身やご家族の症状が当てはまるか、以下の項目を確認してみてください。
- 家の中でつまずいたり滑ったりする
- 階段を上るのに手すりが必要である
- 15分くらい続けて歩くことができない
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
- 片脚立ちで靴下を履くことができない
これらに当てはまる場合、ロコモを起こしている疑いがあります。
③当院での取り組み(骨や関節の確認とリハビリテーション)
当院では、ロコモの予防・改善と、その背景にある疾患に対して、患者様一人ひとりに合わせた丁寧なアプローチをご提案しております。
- 医師による原因の確認(関節や骨のチェック):ロコモティブシンドローム自体は、特定の「病気」の名前ではありません。そのため当院では、立つ・歩くといった機能が低下している背景に、「骨粗鬆症」「変形性膝関節症」「腰部脊柱管狭窄症」などの治療が必要な整形外科疾患が隠れていないかを、レントゲン検査や骨密度測定装置(DEXA法)などを用いて医師が丁寧に評価します。
- 理学療法士によるリハビリテーション・運動指導: 当院が特に力を入れているのが「運動器リハビリテーション」です。経験豊富な理学療法士が複数名在籍しており、個々の関節の硬さや筋力のバランスを客観的に評価した上で、安全かつ効果的にロコモを予防・維持・改善するための個別プランを作成・指導いたします。
④放置するリスクと早期予防(対策)のメリット
ロコモの状態をそのままにしておくと、さらに運動器の機能が低下し、将来的に介護が必要になるリスクが高まる恐れがあります。「年のせいだから」と諦めずに、早めに気づいて対策をすることが大切です。早期に整形外科を受診し、適切なリハビリや運動を取り入れることで、筋力の低下を緩やかにし、健康寿命(健康で自立して過ごせる期間)を延ばすことが期待できます。
⑤日常生活や運動時のポイント
運動は無理のない範囲で続けることが大切です。
※運動時は安全な環境で行ってください。
- 自宅で安全にできる!2大ロコトレ(ロコモーショントレーニング)
道具を使わずに、今日からリビングで始められる安全な筋力トレーニングです。当院で開催している「ロコモ・フレイル教室」でも一部指導している代表的な運動です。
「片脚立ち」でバランス力を鍛える(左右1分ずつ × 1日3回)
姿勢をまっすぐにして立ち、片脚を床から少し浮かせます。転倒を防ぐため、必ず頑丈なテーブルや手すり、椅子の背もたれに手を添えられる安全な環境で行ってください。左右1分間キープすることを1セットとし、朝・昼・晩に1回ずつ行います。
「スクワット」で足腰の筋肉を鍛える(5〜6秒かけてゆっくり 5〜10回 × 1日3セット)
肩幅より少し広めに足を広げ、つま先を30度ほど外側に向けます。お尻を後ろに引くように、5〜6秒かけてゆっくりと膝を曲げ、またゆっくりと戻します。このとき、膝がつま先より前に出ないように意識するのがポイントです。膝や腰への負担を減らすため、お尻の下に椅子を置いておき、座る直前でキープする「椅子スクワット」から始めるのもおすすめです。
- 骨と筋肉の「材料」を補給する!ロコモ予防の食事法
運動器を維持するためには、毎日の食事から適切な「栄養素」を取り入れる必要があります。
筋肉を作る「タンパク質」: 肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを毎食片手のひらに乗る量を目安に意識して摂取しましょう。
骨を丈夫にする「カルシウム・ビタミンD」: カルシウム(牛乳、小魚、小松菜など)だけでなく、その吸収を助けるビタミンD(鮭、キノコ類など)をセットで摂ることが骨密度を維持し、骨折リスクを下げるために極めて効果的です。また、ビタミンDは食事から摂るだけでなく、日光(紫外線)を浴びることで体内でも作られるため、適度な日光を浴びる習慣も大切です。
- つまずかない環境づくりと「靴・インソール」の工夫
室内での転倒を防ぐ: 家の中のちょっとした段差を解消する、滑りやすいスリッパは避けてかかと付きのルームシューズにする、滑りやすいマットや毛足の長いじゅうたんは片付けるなど、つまずく原因を先回りで減らしましょう。
靴と中敷き(インソール)の活用: 外出時は、靴底が薄く硬い靴ではなく、クッション性が高く足首をしっかり固定できる靴を選びます。膝や腰への衝撃を和らげるインソール(中敷き)を活用することも、関節への負担を和らげるのに有効です。
2. 教えて先生!よくあるQ&A
Q1. すでに毎日ウォーキングやラジオ体操をしていますが、それでもロコモになることはありますか?
A1. はい、十分に起こり得ます。実は、単に長く歩く(有酸素運動)だけでは、立つ・歩くために本当に必要な「足腰の筋力(大腿四頭筋など)」や「バランス力」の低下は完全に防ぎきれません。有酸素運動に加えて、本文で紹介した「スクワット」や「片脚立ち」のような、筋肉に適切な負荷をかける自重トレーニングをセットで行うことが大切です。また、歩き方に独自の「クセ」がある場合、自己流で歩き続けるとかえって関節を痛めてしまうこともあります。一度、当院の理学療法士による専門的な歩行チェックを受け、正しいフォームを身につけることをお勧めします。
Q2. 家族(親など)の足腰が衰えているように見えます。整形外科の受診を嫌がるのですが、どう声をかければよいですか?
A2.「病気だから行く」のではなく、「これからも長く一緒に旅行に行きたいから、一度プロに足腰の測定をしてもらおう」といった、前向きなご提案が効果的です。当院のリハビリテーション科では、いつまでも自分らしく、元気に歩き続けられる体の「体力測定(現在の筋力や関節の硬さの評価)」のような感覚で、気軽に体のバランスチェックをお受けいただけます。現在の体の状態を知ることが予防の第一歩ですので、ぜひご家族で一度当院までお気軽にお越しください。
Q3. 骨や筋肉を強くするために、カルシウムやプロテインの「サプリメント」を飲めば安心ですか?
A3. サプリメントはあくまで補助であり、一番大切なのは「普段の食事」と「適度な運動刺激」の組み合わせです。どんなに骨や筋肉に良い栄養をたくさん摂っても、骨や筋肉は「運動による負荷(体重を支える、力を入れる)」が加わらないと、その栄養を吸収して強くすることができない仕組みになっています。当院で実施している骨密度測定(DEXA法)や血液検査などを通して、まずは医師や理学療法士とお体に合った正しい予防プランを立てることをお勧めいたします。
3. まとめ・受診のすすめ
ロコモティブシンドロームは、誰もが直面する可能性のある加齢の変化ですが、日々の心がけと適切なケアで進行を緩やかにすることができます。 松本市周辺でロコモにお悩みの方は、一人で悩まずに当院へお気軽にご相談ください。WEB予約またはお電話でお待ちしております。
詳しくはこちらから↓↓
https://suzukiseikei.reserve.ne.jp/
長野県松本市 鈴木整形外科
4. 参考文献
本記事は以下の信頼できる医学的根拠およびガイドラインを参考に作成しています。
- 日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト(ロコモ ONLINE) https://locomo-joa.jp/
- 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる(ロコモティブシンドローム) https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/mads.html

著者 院長 鈴木成典
【略歴】
東筑摩郡山形村出身
岩手医科大学卒業(昭和61年)
信州大学整形外科教室入局
信州大学病院、厚生連安曇病院、厚生連篠ノ井病院、飯田病院、県立木曽病院、相澤病院に勤務
平成11年 松本市島立に鈴木整形外科を開業
【資格・所属学会】
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会スポーツ認定医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
