【松本市サルコペニア】「最近、足がガクガクする」「すぐ疲れてヨロヨロ…」その症状、筋肉が減る習慣のせいかもしれません!

1.院長挨拶
こんにちは!いつも院長ノートをご覧いただき、ありがとうございます。長野県松本市島立にある整形外科・リハビリテーション科「鈴木整形外科」院長(日本整形外科学会専門医)の鈴木成典です。
最近、日常生活の中でこんな「サイン」を感じることはありませんか?
・階段を上り下りする時、足がガクガク・プルプルする
・何もない平らなところでつまずいて、ヒヤッとした
・立ち上がる時に、思わず「よっこいしょ」と声が出てしまう
・車移動ばかりで歩く機会が減り、少し歩くと足がジンジン疲れてしまう
今回は、中高年や働き盛り世代の皆様に忍び寄る、実は筋肉が減る原因や、放っておくリスク、そして当院でのリハビリを中心とした治療法について詳しく解説いたします。
①筋力低下の原因とメカニズム
人間の筋肉量は、何もしないと20代後半から30歳頃をピークに、年齢とともに少しずつ減少していきます。この筋肉量の減少が進行し、筋力や歩行速度などの身体機能まで著しく低下した状態を、医学用語で「サルコペニア(加齢性筋肉減弱症)」と呼びます。しかし、年齢だけが原因ではありません。長野県は車社会のため、ドアtoドアの生活が当たり前になりがちです。「歩かない」「運動しない」といった日々の活動量の低下に加え、筋肉の材料となる「タンパク質」の栄養不足が重なることで、筋肉はあっという間に細く、弱くなってしまいます。骨や関節を支える筋肉が減ることで、身体を動かす能力が低下し、疲れやすさやふらつきに繋がるのです。
②筋力低下の進行プロセスとリスク
ご自身の症状がどこに当てはまるかチェックしてみてください。
初期症状:
少し長く歩くと足がジンジン疲れる、足元がフワフワして安定しない、冷えやピリピリとした違和感があるなど。この段階では「単なる運動不足かな」「疲れているだけかな」と見過ごされがちです。
進行すると:
筋力低下を放置すると、関節(膝や腰)に直接負担がかかり、ズキズキとした痛みを引き起こす「変形性関節症」に進行するリスクが高まります。さらに進行すると、バランスを崩して転倒しやすくなり、骨折(特に太ももの骨折)から「寝たきり」や「要介護状態(ロコモティブシンドローム)」へと繋がる恐れがあります。
「もう歳だから」と放置するのは大変危険です。
③考えられる他の原因・似ている病気(鑑別)
足がガクガクしたり、ビリビリ・ジンジンと痺れたりする場合、サルコペニアと勘違いしやすい疾患もあります。
腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう):
加齢などにより腰の神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫される病気です。歩くと足に痛みや痺れが出て、前かがみになって少し休むとまた歩けるようになる「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴です。
頸椎症(けいついしょう):
首の骨や軟骨が変形し、首の神経が圧迫されるトラブルです。足の症状であっても腰の病気とは限らず、首の神経が原因で足がもつれたり、手足にビリビリとした痺れが出たりすることがあります。
閉塞性動脈硬化症:
足の血管が動脈硬化によって狭くなり、血流が悪くなる血管のトラブルです。腰部脊柱管狭窄症と同様に歩くと足が痛む「間欠性跛行」が起こりますが、こちらは神経ではなく血管が原因であり、足の冷えや青白さを伴うことが多いのが特徴です。
神経内科系の病気(末梢神経障害やパーキンソン病など):
糖尿病などが原因で足の裏や指先にジンジンとした痺れが生じる「末梢神経障害」や、足がガクガクと震えて歩きにくくなる「パーキンソン病」など、脳や神経の病気が隠れているケースもあります。
④鈴木整形外科での診断と治療アプローチ
当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診断と治療をご提案しております。
- 丁寧な診断と評価:超音波(エコー)検査で筋肉や靭帯の状態を評価します。※当院の院内にMRIおよび手術設備はありません。そのため、脊髄神経の圧迫など精密なMRI検査が必要な場合や、手術適応と判断された場合は、地域の連携病院である「信州大学病院」「相澤病院」「丸の内病院」へ速やかに紹介・撮影依頼を行います。
- 理学療法士による生活指導:当院では、膝や腰の疾患(変形性膝関節症や腰痛症など)で受診し、リハビリに通われている患者様に対して、理学療法士(PT)による丁寧な生活・動作指導を行っています。膝や腰に負担をかけている日常の「姿勢のクセ」「歩き方」「階段や立ち座りの動作」を細かく分析。ご自宅や職場での負担を減らす体の使い方、日常生活で無理なく続けられるストレッチやセルフケア方法まで分かりやすくアドバイスいたします。
※加齢による筋力低下のみでは保険でのリハビリや生活指導の対象とはなりません。
- お薬や湿布による治療:関節痛や神経痛(ズキズキ・ビリビリ)が強く、動かすのが辛い時期は、内服薬や湿布などで症状を和らげ、リハビリを行いやすい環境を整えます。
⑤今日からできる!日常生活でのセルフケア・注意点
筋肉は「何歳からでも」鍛えることができます。今日からできる小さな習慣の見直しをご紹介します。
- タンパク質を意識した食事を摂る:肉、魚、大豆製品、卵、乳製品など、筋肉の材料となるタンパク質を毎食手のひら1杯分を目安に取り入れましょう。
- 隙間時間の「ながら」かかと上げ:歯磨き中や台所仕事中に、つま先立ちになってかかとを上げ下げする運動を10回×2セット行い、ふくらはぎを鍛えましょう。
- 正しい姿勢で「大股歩き」:普段歩くとき、いつもより少しだけ歩幅を広げ、背筋を伸ばして歩くことで、足腰の筋肉がしっかり使われます。
※ただし、痛みがあるのに無理をしてスクワットなどの運動を行うと、かえって膝や腰を痛める危険性があります。違和感や痛みがある場合は、無理な運動は控え、早めに整形外科を受診してください。
2.教えて先生!よくあるQ&A
Q.整骨院・接骨院のマッサージと、整形外科のリハビリは何が違うのですか?
A.整形外科では、医師の医学的な診断(レントゲンやエコー検査など)に基づき、国家資格である理学療法士が「なぜその痛みや筋力低下が起きているのか」根本原因を評価し、運動療法(筋力トレーニングやストレッチ)を行います。一時的な痛みの緩和だけでなく、ご自身の力で身体を支え、再発を防ぐための「治療」としてのリハビリです。
Q.もう60代(70代)なのですが、今からでも筋肉は増えますか?
A.はい、年齢を問わず筋肉を増やすことは十分に可能です。
高齢になってからの筋力トレーニングでも筋肉量が増え、身体機能が向上することは医学的な研究でも証明されています。始めるのに遅すぎるということは決してありません。
3.まとめ・受診のすすめ
「最近足腰が弱くなったな…」「疲れやすいな…」と感じるのは、決して恥ずかしいことではありません。しかし、「もう歳だから仕方ない」と諦めて放置してしまうと、将来の健康寿命を縮める原因になってしまいます。
松本市周辺で、「足腰が弱くなった」という不安や、それに伴う関節・筋肉の痛み、歩きにくさ等の症状でお悩みの方は、ぜひ一度「鈴木整形外科」にご相談ください!
加齢のせいだと放置せず、痛みの原因を改善していきましょう!
詳しくはこちらから↓↓
https://suzukiseikei.reserve.ne.jp/
長野県松本市鈴木整形外科
4.参考文献
本記事は以下の信頼できる医学的根拠およびガイドラインを参考に作成しています。
- 厚生労働省e-ヘルスネット「サルコペニア」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/exercise/ys-087
- 『サルコペニア診療ガイドライン』(最新版・2017年版一部改訂)
https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00426.pdf
著者 院長 鈴木成典
【略歴】
東筑摩郡山形村出身
岩手医科大学卒業(昭和61年)
信州大学整形外科教室入局
信州大学病院、厚生連安曇病院、厚生連篠ノ井病院、飯田病院、県立木曽病院、相澤病院に勤務
平成11年松本市島立に鈴木整形外科を開業
【資格・所属学会】
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会スポーツ認定医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
