【松本市 交通事故】忙しいからと「週1回通院」にしていませんか?怪我の早期回復と正当な自賠責補償のための「正しい通院頻度」
1.院長挨拶
こんにちは!いつも院長ノートをご覧いただき、ありがとうございます。長野県松本市島立にある整形外科・リハビリテーション科「鈴木整形外科」院長(日本整形外科学会専門医)の鈴木成典です。
一生に何度も経験することのない交通事故。どれほど気をつけていても、予期せぬ事態に直面してしまうことがあります。
※松本市周辺は交通事故が起きやすい環境にあります。
突然の出来事に戸惑い、大きな不安や大変な思いを抱えていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さらに、仕事や家事、子育てでお忙しい中、「職場を抜けられない」「休めない」と無理をして痛みを我慢してしまったり、十分に治療の時間が取れないまま週に1回程度の通院に留まってしまったりする患者様も少なくありません。
・「事故から数日経って、首や腰の重だるさや全身の張りが強くなってきた」
・「忙しくて通院が週1回になってしまい、なかなか痛みが引かない」
・「保険会社から通院や治療期間について連絡が来て、どう対応すべきか不安」
交通事故の怪我は、身体の早期回復を目指して適切な治療を重ねることはもちろん、その治療を支える自賠責保険のルールを正しく理解し、適切なペースで通院することが非常に重要です。当院のリハビリやケアでお身体の回復をサポートするとともに、患者様が手続き面で不利益を被らないための正しい情報をお伝えいたします。一日も早く本来の健やかな日常を取り戻せるよう、一緒に改善に向けて取り組んでいきましょう。
① 交通事故の怪我は、なぜ骨に異常がなくても「早期受診」が必要なのか?
自動車事故などの大きな衝撃が身体に加わると、レントゲン検査で「骨に異常なし」と診断された場合であっても、周囲にある筋肉や靭帯、関節包、神経といった「深部の軟部組織」に急激な牽引力や圧迫力がかかっています。これが交通事故特有の捻挫や打撲、筋肉の微細な損傷(軟部組織損傷)を引き起こす原因です。
事故直後は脳が極度の興奮状態(交感神経が優位な状態)になり、アドレナリン等の影響で痛みを感じにくくなっています。そのため、事故当日は「どこも痛くない、怪我はなかった」と思えても、数日から数週間経過して心身の緊張が和らぐにつれて、隠れていた炎症や筋肉のこわばりが表面化し、激しい痛みや全身の重だるさ、張りが本格的にあらわれ始めます。
「痛みが強くなってから受診すればいいや」と放置せず、事故に遭われたら痛みがなくとも、できるだけ早い段階で整形外科を受診し、適切な初期診断を受けていただくことが、将来の後遺症を防ぐための医学的な鉄則です。
② 忙しいからと「週1回だけの通院」に留めることで生じる2大リスク
仕事や家事が忙しいからと、ご自身の判断で通院を「週に1回程度」に減らしてしまうことには、以下のような大きなリスクがあります。
医学的リスク:お身体の痛みやしびれの慢性化(後遺症)
事故でダメージを受けた筋肉や靭帯は、適切な頻度で血流を促す治療を施さないと、硬く癒着して固まる「拘縮」を起こします。初期段階で十分な治療を受けずに放置すると、慢性的な痛みやしびれが生涯にわたって残ってしまうリスクが高まります。
手続き的リスク:治療費の早期打ち切り要請
保険会社から見ると、通院頻度が極端に少ない(週1回以下など)場合、医学的に「日常生活や仕事に支障がない程度まで回復している(=治療の必要性が低い)」とみなされやすくなります。その結果、まだ痛みが残っているにもかかわらず、治療費の支払いを早期に打ち切られてしまうというトラブルに直結します。
③ 自賠責保険の「通院慰謝料」の仕組みと金額シミュレーション
交通事故後の治療費や精神的苦痛に対する補償(通院慰謝料)を定めた「自賠責保険」には、極めて厳格な計算ルールが存在します。このルールを知らないことで、正当な補償を受け取れず不利益を被ってしまう方が非常に多くいらっしゃいます。
自賠責保険の通院慰謝料は、基本的に「基準日額1日あたり4,300円」として計算されますが、その対象となる日数は以下の2つのうち、「どちらか少ない方」の日数が基準として採用されます。
1:通院期間(治療期間の総日数)
2:実通院日数(実際に病院の診察やリハビリに通った日数)×2
例えば、治療期間が「3ヶ月(90日間)」だった場合を想定し、本来の上限補償額(90日分×4,300円=38万7,000円)を基準に、実際の通院頻度でどれだけの差が出るかを比較してみましょう。
【ケースA】週1回(3ヶ月で計12日)しか通院しなかった場合
「実通院日数12日×2=24日分」が計算基準として採用されます。
計算式:24日 × 4,300円 = 約10万3,200円
結果:本来の上限額(約38万7,000円)から、実質3分の1以下にまで大幅に目減りしてしまいます。
【ケースB】週3回(3ヶ月で計36日)適切に通院した場合
「実通院日数36日×2=72日分」が計算基準として採用されます。
計算式:72日 × 4,300円 = 約30万9,600円
結果:治療期間の上限範囲を最大限に活かした、正当かつ圧倒的に高い補償を受け取ることができます。
このように、同じ「3ヶ月」という治療期間であっても、適切な頻度でお身体を治すために通院したかどうかで、受け取れる補償に20万円以上の非常に大きな差が生じます。正当な権利を守るためにも、初期は「週2〜3回(リハビリ+別日の物理療法等)」の通院ペースを確保することが大切です。
④ 回復と正当な補償をしっかりと両立するための「3つの通院ルール」
交通事故の怪我を後遺症なくきれいに治し、かつ自賠責保険の手続きをスムーズに進めるために、ご自身で必ず守っていただきたい鉄則(ルール)です。
- 急性期(最初の1ヶ月)は週2〜3回のリハビリ・通院を確保する
・事故直後の「最初の1ヶ月」に適切な頻度で血流を促し、炎症をコントロールする治療を行うことが、後遺症を残さないために最も重要です。また、これが適切な通院記録となり、手続き上の大きな安心材料になります。
- 自己判断で勝手に通院を中断しない
・「少し痛みが軽くなったから」と自己判断で通院を途絶えさせてしまうと、後から痛みがぶり返した際に、保険会社から「交通事故との因果関係が認められない」とみなされ、その後の治療費や補償が一切受けられなくなるリスクがあります。治療の終了は必ず主治医と相談して決定してください。
- 最低でも2週間に1回は医師の経過診察を受ける
・リハビリテーションや物理療法に通うだけでなく、最低でも2週間に1回は医師の診察を受けてください。
打ち切りを防ぐためにも医師の診察を受けてカルテに経過を残し続けることが重要です。
- 教えて先生!よくあるQ&A
Q1. 忙しくて週1回しか通えませんが、補償面で具体的にどれくらい不都合があるのでしょうか?
A1. 上記のシミュレーションで解説した通り、自賠責保険の慰謝料計算における「実通院日数×2」のルールにより、週1回通院(約10万円)と週3回通院(約30万円)では、受け取れる正当な補償額に20万円以上の大きな差が生じてしまいます。また、保険会社から治療の早期打ち切りを打診される大きな要因にもなりますので、可能な限り初期段階は週2〜3回の適切な通院スケジュールを確保することをお勧めいたします。
Q2. 接骨院や整骨院に通っていますが、整形外科クリニックにも同時に通うべきですか?
A2. はい、必ず並行して当院(整形外科)を受診してください。
接骨院でのケアも有効ですが、自賠責保険の手続きに必要な「医学的診断書」や、万が一症状が残ってしまった際の後遺障害認定に必須となる「後遺障害診断書」を作成・発行できるのは、法律上「医師」のみです。整形外科への通院間隔が空きすぎてしまうと、医学的な経過観察が行われていないとみなされ、治療費の打ち切りや補償が受けられなくなる深刻なリスクが生じます。最低でも2週間に1回は当院で医師の診察を受け、カルテに記録を残し続けましょう。
Q3. 他院から鈴木整形外科に転院することは可能ですか?
A3. はい、全く問題なく転院が可能です。
交通事故治療において、どの医療機関を選択して治療を受けるかは、患者様自身に決定する正当な権利があります。相手方の保険会社の担当者様に「松本市の鈴木整形外科に転院します」とお伝えいただくだけで、スムーズにお手続きが可能です。手続きに少しでもご不安がある場合は、当院の受付窓口や、当院が提携している交通事故専門の弁護士による無料サポートもご紹介できますので、ご安心の上お気軽にご相談ください。
- まとめ・受診のすすめ
交通事故による怪我は、外見からは分かりにくくても、身体の深部には想像以上のダメージが加わっています。「忙しいから」「少し痛いだけだから」と週1回程度の通院にとどめてしまうと、回復が遅れるだけでなく、必要な補償が十分に受けられなくなる恐れがあります。
松本市周辺で交通事故後の怪我や不調にお悩みの方、通院頻度や保険会社とのやり取りについて不安を感じている方は、一人で悩まずに当院へお気軽にご相談ください。WEB予約またはお電話でお待ちしております。
詳しくはこちらから↓↓
https://suzukiseikei.reserve.ne.jp/
長野県松本市 鈴木整形外科
- 参考文献
本記事は以下の信頼できる医学的根拠およびガイドラインを参考に作成しています。
- 公益社団法人 日本整形外科学会「症状・病気をしらべる(捻挫、打撲、軟部組織損傷)」
https://www.joa.or.jp/public/sick/index.html
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jibaiseki/about/overview/index.html

著者 院長 鈴木成典
【略歴】
東筑摩郡山形村出身
岩手医科大学卒業(昭和61年)
信州大学整形外科教室入局
信州大学病院、厚生連安曇病院、厚生連篠ノ井病院、飯田病院、県立木曽病院、相澤病院に勤務
平成11年 松本市島立に鈴木整形外科を開業
【資格・所属学会】
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会スポーツ認定医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
